
ブログ(現場レポート)
雨天
2020年 7月 20日
雨についてのニュースがしばらく続いた昨今。
今回は、現場作業員が雨降りによって受ける影響を綴っていきます。
工事現場、特に弊社のように仮設足場や鉄骨の組み立てをする場合、
何もなかった場所に新たに構造物を組み立てるという性質上、
だいたいは屋根のない環境ですので、強い影響を受けます。
まず足元が悪くなることが単純に危険であり、作業効率が落ちます。
水たまりが障害になれば長靴に履き替えたり、またはそれを避けて遠回りしたり、
濡れた土が靴にくっつくのでそれを落とす手間が増えたり。
※砕石や鉄板を敷き、動きやすい工夫をしてくれている作業所も多いです。
地上だけでなく、高所の狭い足場や鉄骨の上も多少滑りやすくなります。
安全帯を適切に使っている限り転落はありませんが、
道具や材料を持って動く場面も多いので、
普段以上にモノの落下事故のないよう慎重にならざるを得ません。
鉄骨の組み立ての工程の中に、ボルト入れがあります。
複数の鉄骨パーツに空いた穴に大きなボルトを通し機械でしっかり締め固定、合体。
でもそのままだと錆びが進み、雨でも降ればたまった水と一緒にタラリ。
それを防ぐためにペンキを上から塗りキレイに仕上げます。
はい、水が天敵です。
ペンキ自体に水が混ざる、または塗装箇所に水気があると綺麗に塗れず、
固定直後の塗装作業ができず、いいことになりません。
今回は意図的に解説を省いていますが、強風なども困りものです。
数百kg~数tの重量物を空中に吊り上げて作業をする都合上、
風があると危険度が跳ね上がってしまい、梅雨や台風シーズンには、
当日朝ないし昼になってからの作業中止決定も多いです。
思いのほか長くなってしまったので、続きます。
新入社員研修 2020 その7
2020年 7月 6日
研修三日目(4月3日)、午後。
番線による足場材の結束と、ヒモを使ったシートの結束を勉強します。
前回、片付けをして一か所にまとめた足場の材料ですが、
ただ積み重ねただけなので、このままでは崩れる危険があり、トラックに積めません。
そこで、番線(針金)を材料の束に巻き付けて縛り固定、
大きなひとつのブロック状にすることで、扱いが容易になります。
これまた言葉での説明が難しいため、逐一チェックを受けながら
ひたすら繰り返し練習、少しずつ成功率が上がっていきました。
最後はシートの結束について。
工事現場を覆うシートの大部分は、手作業によるヒモでの固定が必要です。
足場材への固定は、しっかり留めつつ後々ほどきやすい蝶結び、
シート同士のみの場合も、後でほどきやすい別の結び方。
この先数えきれないほど行う作業の予行演習です。
新入社員研修、昨年と比べ日数は少なかったものの、
人数も二人であったため、ひとりひとりへの教育の密度は高かったと思います。
本記事掲載の段階で、ふたりは既に県内の足場の現場、
県外へ出張しての鉄骨組み立ての現場に入り、経験を積み重ねています。
遅くなってしまいましたが、今後ともよろしくお願いします。ご安全に!
新入社員研修 2020 その6
2020年 6月 22日
研修三日目(4月3日) 、最終日です。
仮設足場の組み立てと解体の続き、そして片付けについて学びます。
組み立てがあれば、もちろん解体もあります。
上に持ちあげる動作が主となる組み立てと比べると、
解体は下方向への受け渡しが多いので、体力的な負担は相対的には軽いです。
その分将来的には、素早く手際よく片付ける技量が求められますが。
足場の材料は、組み立て前にトラックで現場に運ばれてきますが、
解体後にはまたやってきて、積み込み、引き取りを行います。
その際、円滑に持って帰ってもらうための下準備として、
片付け、整理をしておくのも足場とびのお仕事です。
今回は主に「鳥居型建枠」(枠、足場枠などと呼ばれます)の扱い方。
前後の向きを変えたり横にズラしたりしながら、
キレイに積み重ねる方法、動き方を何度も反復練習。
言葉や文での説明が難しいので、実際に見本を示し、あとはひたすら体を動かして体得です。
※最後の2枚は去年の研修の写真です。
新入社員研修に関する内容の記事は、次回で最後の予定です。
新入社員研修 2020 その5
2020年 6月 8日
研修二日目(4月2日)、午後。仮設足場組み立ての訓練です。
講師も受講者も昨年より少数なため、足場の規模も若干縮小。
一段目が乱雑だと、その後上へ伸びていく足場も歪になるので、
最初が肝心なわけですが、残念ながら写真に収めるタイミングを逸したため、
一部現場のものや去年のものも使ってご紹介。去年の記事もご参照ください
木の板を敷き、等間隔になっているか、一直線に並んでいるか、
水平になっているか等キレイさに気をつけつつ、足元を固めていきます。
二段目の組み立ては、使う材料を前もって運んできて立て掛け、
下はそれを持ち上げ渡し、上は受け取り組んでいく、という流れです。
下に就いて渡したり受け取ったりは、新人がよくあてがわれるお仕事のひとつです。
安全に確実に受け渡しができるよう、渡す側渡される側双方とも、
大きく声を出すよう指導が入ります。
「渡すでー!」「取りましたー!」「ほい離したー!」 ※一例です
これは練習ということでいきなり組み立て作業をしていますが、
実際の現場で最初から上登って組み立てろ、などと言われることはありません。
繰り返しになりますが、安全第一、できる範囲から順に経験を積んできましょう。
新入社員研修 2020 その4
2020年 5月 25日
※4月2日の様子です
過去何度か言及していますが、新人が最初によく任されるのが、材料運びです。
運んだものを先輩に渡したりしながら、名前を覚え、運び方に慣れ、
また目で見て現場での作業の流れを少しずつ掴んでいきます。
研修二日目、午前。材料運びの練習です。
ひとつひとつ名前を教わったのち(最初から全部は覚えられません)、実際に持ってみます。
材料の重心付近を担いだり持ったりすることで、
体への負担を減らし、安定して運ぶことができるようになりますが、
最初から上手にやることは難しく、バランスを崩したり余計な力を使いがち。
なお写真で運んでいるものの重量は、14.5kg×2個です。バランスどうこうの前に単純に重い
こちらはひとつ16.2kg。今はひとつずつですが、
そのうちふたつが基本になり、力持ちなら3個も可能になります。
つづく